不動産業界に昔からある悪しき慣行「囲い込み」をご存知でしょうか。売主から依頼された売却の物件の情報を両手取引をしたいが為に物件情報を操作する事です。不動産屋の仲介手数料には両手取引と片手取引があります。売主から物件を依頼された不動産屋が直接買い手を見つければ、売主と買主から仲介手数料を頂けます。それが両手取引です。片手取引は売主と買主のどちらかの仲介業者となり売買契約を成立させる。成功報酬として担当した売主または買主のお客様からだけ頂く。これが片手取引です。

もうお分かりになったと思いますが、不動産屋からしたら両手取引にしたら仲介手数料が倍になるのです。

例えば3,000万円の物件なら105.6万円(税込)の仲介手数料となりますが、両手だとこの金額の倍の211.2万円になるのです。

そうなると人間は弱いもで下心が出てきて、情報を操作したがる不動産屋が発生してきます。営業は契約取ってインセンティブが欲しい。高い仲介手数料だとインセンティブが高くなりますから。

そこに去年、国交省がそれを防ごうと動き出しました。2025年1月1日以降、取引状況の登録情報に虚偽などが確認された場合、是正指示の処分対象となると。今年は行政処分などをうける業者が出てくるだだろうと思っています。小さい不動産屋より大手の不動産会社の名前がでてきそうな気がしています。大手の安心感で売主や買主の情報が向こうから飛び込んできますので、担当者のさじ加減でやっていたことがバレてしまうような事案が。

物件を不動産屋に依頼する売主の方はよく説明を受けて大事な資産を売却下さい。